幻の女性小便器U110
Posted by ルピナ中部工業.
2020年11月27日08:00
| 現場
工事2部の江畑です。
鮮やかさを増す紅葉に冬の到来を予感する季節になりました。
気がつけば11月も下旬。
2020年も残すところ1か月となっていることに、いまさらながら
「1年って経つのが早すぎる…」としみじみしています。
2020年は東京オリンピック・パラリンピックが開催、歴史的なメモリアルイヤーに…
…なることは来年に持ち越され、2021年こそはと楽しみにされている方も多いことと思われます。
オリンピックといえば、各国の選手団や運営事務局の方々が続々と来日されるビッグ・イベント。
どこの国の方でも快適に過ごせるよう、最新の技術を持ってさまざまな創意工夫が施されるものです。

1964年に開催された東京オリンピックでも
女性の選手やスタッフ、来場者が素早く用を済ますことができるよう
女性専用小便器が国立競技場スタンド下の女性トイレに設置されていました。

その名も台付サイホンゼット小便器「サニスタンド」は
男性が小便器に向かって立って使用するスタイルに対し
おしりを便器に向けて中腰になって使用するタイプの小便器でした。
この「サニスタンド」、もともとはアメリカで働く女性たちの間で注目を浴び、大流行したもの。

ワーキングレディたちは絹ストッキングよりも履きやすく、価格もお手頃なナイロンストッキングを愛用していたのですが、ナイロンには大きな欠点がありました。
いちど伸びてしまうとたるんでしまう、そして伸びたところは極端に強度は低下…穴が開き結局伝線してしまうのです。ですから洋式便器に腰掛けると膝部分のストッキングがびよーんと伸びてたるみ、伝線は必須!
困ったわ…と悩めるレディたちに朗報が!!
中腰で用を足す「サニスタンド」なら膝を深く曲げないので、ストッキングが伸びない!
たるまないし、伝線しにくくなる!
「サニスタンド」最高★と評判になりデパートや公共施設等で、どんどん設置されていったそうです。
正直、自分自身もストッキングやタイツの多少のたるみはほとんど気にしない性格ですが
はいたばかりのストッキングが伝線してしまうと…気持ちはかなり↓↓↓になります。
その場で「今から有休とってもいいですか?」くらいの気持ちになることもある。
ですから当時の女性たちが「トイレよりストッキング重視」だったことには激しく同意できました。
けれど…もはや自分で試すことができないがゆえに、いったいどんな使い心地だったのか。
気になるばかりです。
日本でもアメリカンスタンダード社が発売したものと同じ商品名で
女性専用小便器「サニスタンド」を昭和26年(1951年)にTOTOが発売開始。


着物やもんぺでも、モダンな洋装でもさっと気軽に利用できる、と
女子校にも積極的に設置されたそうなのですが
「…なんたること!女子が立って用を足すなんて…!嫁入りのときに変な噂がたったらどうするのか!!!」
というPTAからの猛抗議があってすぐ撤去されてしまったそうです。
いやいやどんな噂がたつというのか?とも今なら思うものですが、ご父兄の方々は真剣に心配されていたらしい。
紆余曲折を経て女性用小便器「サニスタンド」は
昭和39年(1964年)オリンピック会場にも設置されましたが
「きゃっ★これ、すっごく使いやすい★好きかも」的な評価は得られず、とうとう昭和46年(1971年)販売中止となってしまいました…。
通常大便器よりもコンパクトでシンプルな形態。

画期的な小便器として登場した「サニスタンド」でしたが
今はTOTO幻の製品 U110として博物館に鎮座しています。

以前、オリンピックの通訳ボランティアをされていた女性に「サニスタンド」について伺ったところ
「わたくしはよく使っていたけれど、周りの人は落ち着かないって文句を言っていたわねぇ。
普通の便器より背筋がのびてよかったわよ、膝も楽に伸ばせたし。個人的に気に入ってたわ」とのこと。
このお話を聞いて、ますます使ってみたくなりました。
2021年開催の東京オリンピック・パラリンピックでは
ユニバーサルデザインの粋を尽くした多機能トイレが各会場に登場しているそうです。


オストメイトの方も車椅子ユーザーも使いやすく

かつ性的少数者も使いやすい男女共用トイレもどんどん設置されているとか。
しかしながら、女性用トイレは男性用トイレの3倍必要というニーズにはまだまだ足りていないという
困った状況でもあることは事実…
あれ…もしかして「サニスタンド」の出番じゃない?
鮮やかさを増す紅葉に冬の到来を予感する季節になりました。
気がつけば11月も下旬。
2020年も残すところ1か月となっていることに、いまさらながら
「1年って経つのが早すぎる…」としみじみしています。
2020年は東京オリンピック・パラリンピックが開催、歴史的なメモリアルイヤーに…
…なることは来年に持ち越され、2021年こそはと楽しみにされている方も多いことと思われます。
オリンピックといえば、各国の選手団や運営事務局の方々が続々と来日されるビッグ・イベント。
どこの国の方でも快適に過ごせるよう、最新の技術を持ってさまざまな創意工夫が施されるものです。

1964年に開催された東京オリンピックでも
女性の選手やスタッフ、来場者が素早く用を済ますことができるよう
女性専用小便器が国立競技場スタンド下の女性トイレに設置されていました。

その名も台付サイホンゼット小便器「サニスタンド」は
男性が小便器に向かって立って使用するスタイルに対し
おしりを便器に向けて中腰になって使用するタイプの小便器でした。
この「サニスタンド」、もともとはアメリカで働く女性たちの間で注目を浴び、大流行したもの。

ワーキングレディたちは絹ストッキングよりも履きやすく、価格もお手頃なナイロンストッキングを愛用していたのですが、ナイロンには大きな欠点がありました。
いちど伸びてしまうとたるんでしまう、そして伸びたところは極端に強度は低下…穴が開き結局伝線してしまうのです。ですから洋式便器に腰掛けると膝部分のストッキングがびよーんと伸びてたるみ、伝線は必須!
困ったわ…と悩めるレディたちに朗報が!!
中腰で用を足す「サニスタンド」なら膝を深く曲げないので、ストッキングが伸びない!
たるまないし、伝線しにくくなる!
「サニスタンド」最高★と評判になりデパートや公共施設等で、どんどん設置されていったそうです。
正直、自分自身もストッキングやタイツの多少のたるみはほとんど気にしない性格ですが
はいたばかりのストッキングが伝線してしまうと…気持ちはかなり↓↓↓になります。
その場で「今から有休とってもいいですか?」くらいの気持ちになることもある。
ですから当時の女性たちが「トイレよりストッキング重視」だったことには激しく同意できました。
けれど…もはや自分で試すことができないがゆえに、いったいどんな使い心地だったのか。
気になるばかりです。
日本でもアメリカンスタンダード社が発売したものと同じ商品名で
女性専用小便器「サニスタンド」を昭和26年(1951年)にTOTOが発売開始。


着物やもんぺでも、モダンな洋装でもさっと気軽に利用できる、と
女子校にも積極的に設置されたそうなのですが
「…なんたること!女子が立って用を足すなんて…!嫁入りのときに変な噂がたったらどうするのか!!!」
というPTAからの猛抗議があってすぐ撤去されてしまったそうです。
いやいやどんな噂がたつというのか?とも今なら思うものですが、ご父兄の方々は真剣に心配されていたらしい。
紆余曲折を経て女性用小便器「サニスタンド」は
昭和39年(1964年)オリンピック会場にも設置されましたが
「きゃっ★これ、すっごく使いやすい★好きかも」的な評価は得られず、とうとう昭和46年(1971年)販売中止となってしまいました…。
通常大便器よりもコンパクトでシンプルな形態。

画期的な小便器として登場した「サニスタンド」でしたが
今はTOTO幻の製品 U110として博物館に鎮座しています。

以前、オリンピックの通訳ボランティアをされていた女性に「サニスタンド」について伺ったところ
「わたくしはよく使っていたけれど、周りの人は落ち着かないって文句を言っていたわねぇ。
普通の便器より背筋がのびてよかったわよ、膝も楽に伸ばせたし。個人的に気に入ってたわ」とのこと。
このお話を聞いて、ますます使ってみたくなりました。
2021年開催の東京オリンピック・パラリンピックでは
ユニバーサルデザインの粋を尽くした多機能トイレが各会場に登場しているそうです。


オストメイトの方も車椅子ユーザーも使いやすく

かつ性的少数者も使いやすい男女共用トイレもどんどん設置されているとか。
しかしながら、女性用トイレは男性用トイレの3倍必要というニーズにはまだまだ足りていないという
困った状況でもあることは事実…
あれ…もしかして「サニスタンド」の出番じゃない?
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