研修旅行

先週 10月21日から10月23日において、社員研修に行かせていただいておりました。
その間、お休みをいただきまして、ありがとうございました。現状、通常の24時間体制に戻っておりますので、どしどしお電話ください。

今回の研修の主な目的は、
ひとつは、当社がお風呂の設備・技術支援を行った石巻市の被災地の現状視察と、
もうひとつは、最近のコラムでも度々取り上げてきた、当社から2名参加している「やまがた技能五輪 アピリンピック2016」への応援と視察になります。

技能五輪参加の2人と、指導員2人は、一日早く現地入りし、
他のメンバーは、21日朝、松本駅集合で旅のスタートです。

とりあえず、技能五輪メンバー参加の、開会式の様子になります。

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それに先立ち、メンバーの一人が、乗換の駅で一本早い電車に乗って行ってしまったという、
思い出提供に余念のない行動を起こしたらしいです・・・。


さて、後発メンバー。JRで仙台駅に着きましたら、バスに乗り換え、石巻に移動です。
その間、自身も被災されたガイドさんから、いくつかお話がありました。

IC近くにアウトレットができ、それから周辺に色々な商業施設ができたということ。
視界いっぱいに広がっていた防風林が、今残っているものは疎らになっているということ。
4日間、停電状態の中でご自身が過ごされた、ということ。
瓦礫をどかしたら、ご遺体がでてくるような状態の為、その悲惨さに、一時女性は立ち入り禁止の区域があったということ。
何日も外を歩いて、夜間を過ごしたということ。飲むものも食べるものもなく、その時、ビール工場から流れ着いたビールを
ポケットに入れられるだけ入れて、それを飲みながら、歩き続けたという知人の方の体験談。
市内のお店や会社の看板は流されしまい、多くは震災後に新しく建て直されたということです。

石巻につきましたら、まずはお昼をいただきました。

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海なし県の私達からすれば、新鮮なお魚は研修中とはいえ、楽しみのひとつ。
当社随一のグルメ人から、クジラの肉は生臭さを感じるものものだが、一切感じないと太鼓判を押していました。
石巻に行かれる機会があれば、「蛇の目寿し様」ご検討ください。


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そして、お店の看板にある「津波浸水点」 
成人男性の身長のみならず、その手を伸ばしても届かない高さに、信じがたい思いをしました。

そして、当社がお風呂支援をした「千人風呂」は、この蛇の目寿しさんのお店から、目と鼻の先でした。

そこで、お風呂の管理をやっていただいていた熊谷さんから当時の状況を聞きます。




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最初にお風呂が設置されていた場所と、その後移動した場所にて。

やはり、当時避難されている方々のコミュニティがたくさんあったのですが、うまくいっているコミュニティはほとんどなかったということです。
その中で、ここはそれでもうまくいっているコミュニティだっからこそ、お風呂の運営ができたということです。


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その後、バスで移動。高台に上り、被災の状況を見ます。
多くの家が立ち並んでいた地域が今は芝生になっており、その痕跡の大きさを感じます。
今は一般の方が個人の家を建てることはできない危険地域にしていされているということ。
それでも、生まれそだった家の近くに、新しく家を建てる人。それでも、人口は、震災前より、1万人ほど減っているということ。
そして、流されてしまった家と、新しく建てた家で二重ローンを背負いこんでいる人がたくさんいるということ。


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バスで市内を走っていても、瓦礫等、当時の被害をうかがわせるものはほとんど目につきません。
津波直後の写真と比べて、建て直しに、想像を絶する努力と忍耐、労力が費やされてきたのでしょう。
ただ、それは、外から来た人間に、問題が見えない状況であるという状態でもあるのかもしれません。




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このお酒屋さんは、家族経営でされていて、とてもほっこりさせてくれるお爺ちゃんのいるお店でしたが、
自力でお店を復帰させたあと、行政の方から立ち退きを求められている、という状況だということです。
そういうことはたくさんある、というお話もお聞きしました。

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石巻市内では、漫画家、石ノ森章太郎 先生の作品キャラクターの像がたくさんありました。
(厳密にいうと先生の出身地は隣の市だということですが)いわゆる町おこしとして、市を特徴づけているようです。
そして、被災地を、観光として扱う、というところに、複雑な思いを抱えてもいるということです。




そして、翌22日。まずは、観光として 仙台青葉城跡 に行きました。


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土井晩翠胸像・震災で落ちて砕けてしまい、最近ようやく修復されたという、日清戦争の戦没者を悼む鳶(鷲?)の像。
そして、有名な伊達正宗の像です。


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伊達正宗は、幼少時の病気で片方の目を失明している為、たいていは眼帯姿で描かれているということですが、
この像は、両目に瞳が描かれている珍しいものだということです。描かれた世界でだけでも、両方の瞳を、という想いがあるのではないかと、ガイドさんのお話です。

そのガイドさん、有名な観光スポットであるものの、お城の再建はされておらず、観光地として見所が薄いのではないかということを、
ガイドとしても、地元民としても気にして、お城の再建を希望しているようですが・・・。
すでにない、ことも含めて歴史、という感じもしますが、それは他県の人間だからそう思うのかもしれませんね。


そして、山形県の方に移動になります。

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まずは、天童市でお昼をいただき(山形県ながら、仙台のお店の支店さんで、牛たんの定食をいただきました)
そして、天童市スポーツセンターにて、技能五輪の視察です。
会場はいくつかにわかれており、ここでは「電工」「家具」「建具」「ウェブデザイン」の五輪を行っていました。

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ブースの中で、課題をこなす若者の姿に、感銘を受けた、という感想を後日発表した社員もいました。
いうまでもなく、誰もかれもが真剣そのもの。
私達も、技術を提供する立場で日々仕事をしているわけですが、
物作りの姿、技術を研鑽する姿、学ぶ姿、挑む姿、職人や技術というものに対する自覚と尊敬のを念をより一層深めた
者も多かったかと思います。


そして、今回の研修の最大目的である、仲間が奮闘している「配管」の会場「チェリーナさがえ」に向かいます。


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各人が、ブースの中で、与えられた課題を、時間内に組み立てる、という内容になります。

この課題、事前に提示されていたものと、まったく同じものが出されるというわけではなく、当日、本番に変わってしまうこともあるということで、
去年の参加者は、その変更点の多さにだいぶ苦しめられたといいます。
その”先輩達”からのアドバイス、そして指導員についた二人の社員の協力、なによりも選手当人達が、
何度も繰り返し、仕事が終わってから夜遅くまで、そして休日も返上して練習してきた、その集大成の大会になります。


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この作業、日々現場を見ている、先輩方社員が、さあやれといわれても、そうできるものではないといいます。

彼らを見守る社員の視線は、温かく見守っている、あるいは、はらはらと心配して見守っているというだけではなく、
感嘆と賞賛があったと思います。


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2人とも、時間内に組み立てることができ、そしてその後行われた公開水圧試験では、水漏れを起こすことはありませんでした。


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2人の、1年にわたる努力の賜物、そして それを支えた 指導員の2人です。
作業中、後ろで見守る彼らと、ときどき交わされる視線には、ここにいたるまでの絆と信頼を感じさせるものがありました。


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それぞれの完成作品の前で。

そして、この技能五輪に参加した選手の皆さんです。

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参加した2人、ここまで成し遂げた2人にとって、これからの人生のキャリアの良い糧に、自信になっていってくれるでしょうが、
それを見守った人間にも、
あるいは、終了時間寸前に、完成させた姿を見て、思わず涙が零れた、
年若い部下の姿に、感銘を受けたと、そう口々に語る社員がいました。



テレビ越しでしか接していなかった被災地に直に立つこと、あるいは親戚が被災して、ずっと気にかけてきた場所。
そして、ただ、遠くの地で結果を聞くのではなく、直にその奮闘を目の当たりにできたこと。
社員にとっても得難い経験になった者が多かったようです。

そして後日嬉しく誇らしい結果が届きました。

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花岡君が、敢闘賞入賞を果たしました。 本当におめでとうございます。



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その日の夜は、選手の2人、指導員2人、そして去年の一昨年の選手を中心に据えてのお疲れ様会になります。
ここにいたる長い時間、お疲れ様でした。







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